トーキョー狂人見聞録

トーキョーとかいう愛すべき糞溜めでの人間模様の経験

トーキョーガールの狂気的マウンティング

「えー慶應いってたんだー。私の元彼も慶應だったのー。法法だよー!」
「この前理3出身の製薬会社の人と飲んでてー、なんか話噛み合わなくてー(笑)」
「外銀の人ってきらーい。いいお店つれてけばそれだけでヤレるとか思ってるモラルがうんたらかんたら」
「なんかこの前miumiuのバッグ買ってもらってー、そしたらなんちゃらー、」

へえー、すごいね!本当に(きみと違って慶應に進み司法試験に挑む彼が、きみと違って現代薬学に貢献している理3の彼が、きみと違ってとてつもない経済力を手に入れた外銀の人が、きみと違って素敵な料理を提供してくれるいいお店が、20万のバッグをきみに気軽に買い与えられる彼と市場でそんな付加価値をもつバッグとブランドとそれを生み出したデザイナーの人々が)すごいね!

あれ、ちょっとまって。そう考えてみたらきみって誰?きみの主体どこ?自分からマンコ取ったら何も残らないって自己紹介じゃないのそれ?もしかしてマンコがきみの存在そのものなの?マンコがレーゾンデートルなの?村上春樹の小説かよ大丈夫?

それでジェンダーとかいってるの?自分から選択的に自分の主体を焼却してジェンダー語るの?なにそれ新しいギャグ?

そういうのは今度からこういう小洒落たレストランじゃなくてエンタの神様のステージでやってもらっていいかな?いやー絶対受けるよー、うんいやほんとほんとー。

いやでもしょうがないよね、僕らの住むこのトーキョーってそういうゲゼルシャフトだしね。誰も僕らのライフヒストリーを24-7で追体験なんてしてくれないし、咄嗟の自己開示ではそういう感じでしか自己表現できないよね。気も狂うよね。わかるわかる。

でも僕はきみがどんな人間だったって生身で受け入れるよ。きみが仮に親殺しの犯罪者だとしたって、きみが仮に肥溜めのクソより無益な人間だったとしたって、僕はきみの存在とそのまま向き合ってみせるよ。本当だよ。

だからここの会計きみにまかせてもいい?あとついでにあとで一発やらせてもらえるかな?